餅文化あれこれ
何年か前に見つけた雑煮全国分布図がおもしろい。
正月に食べる餅の形状が、だいたいエスカレーターの立つ位置(左右)や、灯油用のポリタンクの色(赤青)が分かれてる……というのでおなじみの地域のあたりでまたまたキッパリ分かれてる。(多少例外もあるけど……)
私は西日本で生まれ育って大学進学と同時に上京したのだが、
最初関東が角餅の文化なのを知らず、スーパー行くと角餅しか売れてないのを見て、この辺のスーパーで売ってるのは丸めるのが面倒でいい加減に切ってるんだなーと思ってた。
ついでに、焼いたもちがぜんざいに入ってるのに関しては、手が込んでるちょっといいものが出されてる気分になってたが(ぜんざいは汁の中に餅放り込んで茹でるもの、わざわざ焼くのは手がかかりそう……という認識なため)
この前コロカルに出雲地方の小豆雑煮(うちの地元の雑煮。ぜんざいみたいなもん)の紹介記事を読んでみると
“西日本式のもちを茹でる調理法に初めは驚きましたが、 食べ口が柔らかくなり、優しい味で好きになりました。”
って書いてあった。
えっ!!? 茹でる調理法が驚くところ? (ついでに丸餅を珍しがってるのも新鮮!)
ずっと焼き餅が入ってる雑煮に対し、「餅がわざわざ焼いてあるなんて手が込んでるなー」と思ってたのだが、べつに喜ばせようと思ってそうしてるんではなく茹でるという文化がないからか!
確かに思い返してみると、餅を茹でようとして「えっ! 茹でるの?」と関東の人にびっくりされたことが以前あったのも思い出した。そのときは何に反応されたのかよく分からなくてスルーしてたけど。
茹でる文化がないってことは、鍋の締めで餅入れるのは? これに対しては東京の友人が「入れたことない」と答えてくれた。「やっぱり茹での文化がないから……!!」 とこの件を実家で報告したところ、「鍋に餅入れたことないだなんて!」と驚かれ、茹で文化の話で盛り上がった……のだが、その翌日、地元の友人による「鍋には入れたことないよ。入れてもいいとは思うけど……」の一言で、なんだ家によるってだけの話か……とガックリ。けどそういえば静岡のちびまるこちゃんも鍋に餅を放り込んでたような気がする。……とおもったら静岡は角餅を煮る文化か!!
……と、なんかもう訳がわからない。家によるってことでいいや。
あと思ったのが、こっちでは丸餅が普通だけど、餅の絵描くときは角餅。これは東京のほうからアイコンとして広まったものを把握してるんだろう、たぶん。
ついでに上で地元はほぼぜんざいのような雑煮、と書いたが、うちはすましだ。(祖父母やそれ以前の世代がすましの地域に住んでたため。)
なので上の記事の小豆雑煮の地域で生まれ育ってるのに食べたことがない。
知人から「正月に食べるときは雑煮と呼ぶのに、正月以外には同じものがぜんざいって名前になるのはなぜ??」と子供のころ疑問に思ってた……みたいな話を聞いたことがあったので、当然「小豆雑煮とぜんざいは同じもの」なんだと思ってたが、上の記事を見ると、「出汁しょうゆ味」とある。
けど、周りに聞くと「甘いよ」という話だし、(ついでに「元旦だけはすましだよ」という声もちらほら。日によって違う雑煮ってのも初めて聞いた。)
出汁しょうゆの小豆雑煮は全然想像できなくて、一体どこに行けば食べれるんだろう? と思ってるところ。いつか食べてみたい。