一生使える鬼の面
節分の前になると、スーパーなどで豆と一緒に鬼の面が配布されていたりする事がある。
その年の節分でしか使わないであろう紙製の鬼の面。
今年の節分が終わった後、その紙製の鬼の面は無残な姿に変わってしまっていた。
このままじゃダメだ・・・・!!!
毎年こんな事を繰り返していていいのか・・・・
そこで思い付いた。
毎年使えるものを自分で作ってみたらどうか・・・と。
趣味である編み物で鬼の面を作る事にした。
作るからにはクオリティが高く、長く使える物にしたい!!
無残な姿に変わり果てた鬼・・・と新しい鬼の材料の毛糸。
買いだめしてある毛糸達。これらを使って編む。
まず鬼の顔面のあごの辺りから編み始めてみた。
あごから口の辺り。なんとなく自分の顔の大きさと比較しつつ編んでいく。
口と鼻の形を作っていき、輪郭も編み目を増やしつつ整える。
顔に合うよう形を作っていく。
唇に色を付ける。
あっ、、口がでかい・・・・!!
歯で口を少し小さくし、緑の唇を追加する。
そして牙を生やす。
ここまでで、顔面の目より下部分が出来た。
目分量かつ感覚で編んでるだけあって一度ではうまくいかず、
編み直しながら自分の顔に合うように調節します。
目の部分を継ぎ足すが・・・・・
あ・・・・前が見えない・・・・・・
編みなおしつつ・・・
目の穴の位置と大きさを調節して目の部分までができました。
そうだ!眉毛をつけてみよう!
めがね・・・・
・・・と、試行錯誤しつつ編んでいき、顔面が完成した。
気難しい感じの顔面。
あ・・・ 見えた。
だが、これだけでは顔へ装着する時に必ず片手が塞がり
行動に制限が出てしまう。
・・・そうだ!耳にかけれるようにしよう!
耳の位置に合わせて編んでいく。
よし、これでもう手放しで逃げ回れるようになった。
顔面部分は完成ですが、次は頭部分を作っていきます。
帽子っぽい形状のものを作り、顔面部分に繋げます。
これが頭部分になる。
だんだん円を拡大していき、帽子っぽくしていく。
これが頭になるのか・・・・・
帽子っぽいもの。
顔面と接続中。
繋がった!!!!うっすら横から見える髪の毛がちょっと気持ち悪い!!
無理に繋げたので顔面と頭の継ぎ目がちょっと不自然。
髪の毛を生やして誤魔化していきます。
河童っぽい頭。このままじゃ嫌だ!!!
宣教師風・・・・
どんどん増毛。
今ある頭(帽子だった)部分だけ髪の毛を付けても後頭部には髪がない状態で
後ろから見ても、なんだか不完全な感じだ。
そこで、後頭部から首の上辺りまで髪の毛を生やしてみようと思う。
まず、髪の毛を生やす土台(頭皮)部分を足していきます。
なされるがまま・・・・
すいませーーん
・・・ん??
土台(頭皮)が出来たところで次は増毛作業。
ちょっとずつちょっとずつ・・・・
前からの姿。
生えきったよ。
髪は生えきっても角がないのでこのままでは鬼としてどうかと思う。
なので鬼として完成された姿にしてやろう。
だいたい頭のこの辺から生やしてみよう。
生えてきた・・・・
生えきった。
ちょっとインパクトに欠ける気がしたので縞模様を付けてみた。
鬼は一応ここで完成。
あとは節分なので豆も毛糸で作ってみる事にした。
通常の節分では豆を撒くと散らかる。
そしてその散らかった豆は捨てられるのみだ。
つまり節分とは・・・・食べ物の使い捨て、という事か。
いいのだろうか。
という訳で、撒いても散らからない、毎年使える豆を作ってみようと思う。
豆。(※無駄糸未処理)
こういう糸付き豆を増やしてゆく。
このくらいあればいいか。
ここから何をするかと言うと、手に装着出来るようにするのだ。
白い糸の方を人差し指~小指までの4本の指に装着出来るように編み、
投げても散らからないようにする。
手に装着された豆たち。
という訳で、準備は整った。
現在冬でもなんでもないが、来年の節分に備えて練習してみようかと思う。
・・・ハッ・・・・!! 鬼!!!!
うおおえぉいうおうおうオォオォう
キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!(←なんだかどこからともなく人間の声)
ウオォラアァアアァア
キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!(←しつこいようだが人間の声)
鬼は~~~~~外!!!
鬼は~~~~~外!!!(投げてもキャッチできる訳ではない)
お、おちつけ!!は・・・話し合おう!!!
鬼は~~~~~外!!!鬼は~~~~~外!!!
うわぁぁぁぁぁぁああ~~~~~~~!!!
いてててててててててて
ま・・・・ まいった・・・・・・・・
まあいい・・・・。今日のところは諦めてやろう・・・・。
覚えてろよ!!?
無事鬼を退治し、今年もまた平和な春が迎えられそうだ。~完~
・・・とまぁ、ざっと台本はこんな感じだ。
だが、鬼を退治する事がメインになってしまってたので、
「福は内」もやっときたい。
升に入ってる状態はこんな感じ。
福は~~~~内!!!
福は~~~~内!!!(投げてるうちに糸が絡まる・・・)
せっかく鬼の面を作ったのに、出番が一年に一回なのもちょっと勿体無い。
そこで、『鬼の姿で○○をする』をやってみた。
鬼の姿で部屋でくつろぐ。
なんかいい服ないかなぁ・・・・☆(雑誌眺め中)
鬼の姿で仕事後の一杯。
あ~~~・・・・今日も疲れた・・・・・
鬼の姿で外出・・・しようと思ったらあぁっ!電話が!!
いってきまーす・・・・・あっ、もしもし~~?
鬼の姿でリゾート気分。
今日から夏休み。沖縄に来ています。
あ・・・・ 眩しい・・・・・・
という訳で、この鬼結構しっかり作ったので、かなり長持ちしてくれそうです。
後ろから見ると髪のムラがちょっと気持ち悪い。
上から見るとこんな感じ。
せっかく耳を出すところも作ったのに出方がちょっと微妙・・・
今回作っていて、今まで鬼の面は紙製の物しか見た事がなかった、という気がしてきた。
もしかしたら探せばあるのかもしれないが、あまり見かけないので、
今、非使い捨ての鬼の面を量産して売り出せば、その業界でトップになれるかも!?
・・・と思い付いたが、次の瞬間、需要の無さに気付いた。
一体そんなもん誰が買うんだ・・・。
こういう編み物をする時は、作り始めの頃は最終的な完成状態は全く頭にはない。
なんとなくこんな物が作りたいなぁ~・・・というのがあり、
作っていくうちにだんだん形になっていくのだが、
最初思ってたのより、凄い鬼っぽい鬼になってくれたと思う。
撮影を手伝ってくれた友人に「きもい。近寄るな。」と散々言われた鬼。